写真・手書き・内容のリアルを解説【第1弾】
転職書類、まず何から始める?──履歴書の“ちょうどいい整え方”とは
「履歴書って、どこまでちゃんと整えるべきなんだろう?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
履歴書は、合否の決定打にはなりません。でも、「丁寧に整えられているか」は、しっかり見られています。
パソコン作成が基本で、駅やスーパーなどにある証明写真機(セルフ式の証明写真ブース)で撮ったものでOK。
「ここで差をつけよう」と気負う必要はありませんが、雑に見える履歴書はそれだけで印象を落とします。
転職活動を始めようと思ったとき、最初につまずきやすいのが「履歴書と職務経歴書、どう違うの?」「まずどっちから作ればいいの?」といった書類準備の壁です。
40代・50代の薬剤師さんにとっては、「昔と形式が変わってる?」「手書きじゃないと失礼?」など、20〜30代頃の転職感覚とのギャップに戸惑う方も多いかもしれません。
このブログでは、そんな疑問に寄り添いながら、薬剤師の転職活動で必要な書類の整え方をシリーズ形式でお届けしていきます。
今回はその【第1弾】として、「履歴書ってどこまで気にすべきなの?」というテーマを、現場のリアルな感覚も交えてお伝えします。
1. 履歴書って、実際どこまで気にすべき?

薬剤師の転職活動では職務経歴書がメインと言われがちですが、履歴書も“ただのおまけ”ではありません。
結論から言えば、履歴書は合否を決める決定打にはなりませんが、「丁寧に整えてあるか」はしっかり見られています。
写真は証明写真機で撮ったもので十分です。履歴書は、必ずパソコンで作成しましょう。
「履歴書って、気にしすぎ?でも雑にはできない…」
そんな微妙な距離感に悩む40代・50代の薬剤師さんに向けて、今回は履歴書の“ちょうどいい力の入れ方”を、リアルな現場感も交えてお伝えします。
2. 履歴書でよくある疑問
- 写真って証明写真機で撮ったもので大丈夫なの?
- 履歴書、やっぱり手書きの方が誠意が伝わる?
- 職務経歴書がメインと聞くけれど、履歴書って軽く見ていいの?
40代・50代の女性薬剤師の転職においても、こうした不安は意外と多く聞かれます。
私自身も10年ぶりの転職活動では、履歴書や写真の扱いに戸惑うことがあり、
「え、それでいいの?」と拍子抜けするような場面にも出会いました(詳しくは後半でご紹介します)。
この記事では、薬剤師転職における履歴書の扱いについて、実際の現場感も交えてお伝えします。
3. 薬剤師転職での履歴書の役割は、“形式を整えること”
履歴書は、いわば名刺のような存在です。
- 基本的なプロフィール(氏名・住所・連絡先)
- 資格や最終学歴
- 志望動機(簡潔でOK)
これらの情報を整った形で提出することが大切で、「中身で差がつく」職務経歴書とは役割が異なります。
履歴書だけで合否が決まることは、まずありません。
でも、雑に扱えば悪目立ちするのも事実。
最低限、丁寧に整えた書類を提出することで、「この人はきちんとしている」という印象を持ってもらえます。
4. 写真は証明写真機で撮影したものでOK?手書きってNGなの?
4-1. 写真について

「写真館できちんと撮るべきかな…」と悩む方も多いと思います。
確かに、写真館で撮影すれば、ライティングや表情、姿勢のアドバイスもあり、清潔感や丁寧さが伝わりやすくなります。
転職に真剣に向き合っている姿勢として、写真館での撮影はおすすめです。
…が、私も最初はそのつもりで準備していましたが、エージェントからは
「証明写真機で撮ったもので全然問題ありませんよ」と言われ、少し拍子抜けした経験があります。
実際のところ、写真のクオリティで合否が分かれることはほとんどなく、清潔感さえあれば証明写真機で撮影したもので十分というのが現場の感覚です。
4-2. 手書きについて

現代の転職では、履歴書も職務経歴書もパソコン作成が完全に主流です。
手書きは読みづらく、修正もしにくく、企業側も扱いづらい。
特に50代以上の方には「誠意を込めて手書きしよう」と思う方もいますが、逆に「時代に合っていない印象」を与える可能性もあります。
もちろん、60代の経営者が個人で営む薬局などでは、手書きでも問題ないケースもあります。
一方で、30〜40代の経営層や採用担当がいる薬局では、
「履歴書はパソコンで作ってくるもの」という前提で見られていることがほとんどです。
実際に私も、エージェント担当者からは
「履歴書・職務経歴書はパソコンで作成してください」と言われました。
もし「パソコンを持っていない」という場合でも、あきらめる必要はありません。
家族や知人に借りる、地域の図書館や就労支援施設にあるパソコンを利用するなど、「作る環境を一時的に確保する」方法は意外とあります。
わざわざ買わなくても大丈夫。履歴書や職務経歴書の作成は、一度きりの作業が中心です。
「やっぱり書類はパソコンで提出されると安心できる」と話す採用担当者も多く、その一歩が「この人は大丈夫そう」と思ってもらえる材料になります。
パソコンで整えた履歴書は、「基本的なITスキルがありますよ」というさりげない安心材料にもなります。
5. 履歴書に書く内容で気をつけたいポイント
履歴書は基本的に「定型フォーマット」ですが、次の点は意識しておきましょう:
- 空欄は極力埋める(志望動機、趣味・特技など)
- 誤字脱字に注意(特に印刷前のチェック)
- 写真の貼り忘れ、日付の記入漏れに注意
履歴書は基本情報が中心なので、一度整えておけば多くの部分は使い回しが可能です。
ただし、「志望動機」だけは応募先の会社名や特徴を書くことが多いため、そのまま使い回すとミスの原因になります。
提出前には、志望動機を含めた全体をしっかり見直すのが安心です。
6. 職務経歴書との違いを理解しよう

- 履歴書=形式を整える書類(基本情報+最低限の動機) → 名刺代わり
- 職務経歴書(このシリーズの今後の記事で詳しく解説します)=あなた自身のキャリアを語る本体 → 企業へのラブレター
このように、履歴書はあくまで「添える資料」という位置づけです。
ただし、空欄が多い・誤字がある・写真が貼られていないなど、明らかな手抜きがあれば、それだけで印象は悪くなります。
履歴書は「しっかり書く」よりも、「整えること」が大切な書類です。
まとめ:履歴書は“きちんと整える”、でも中身勝負は職務経歴書で
40代・50代の薬剤師が転職活動を始めるとき、「履歴書って、どこまで気にすべき?」と悩む方も多いかもしれません。
履歴書は合否を決める主役ではありませんが、「丁寧に整えられているか」はしっかり見られています。
- 履歴書はパソコン作成が基本。読みやすさと丁寧さが伝わるように整える
- 写真は証明写真機でOK。清潔感があれば十分
- 履歴書は“名刺代わり”。内容で差をつけようとせず、整った形式を心がける
この3つを押さえるだけでも、きちんとした印象を与える履歴書になります。
詳しい経験や働き方を伝えるのは、職務経歴書の役割。
無理なく、でもきちんと。履歴書とのちょうどいい距離感を見つけて、転職準備を進めていきましょう。
次回予告:職務経歴書、どう作る?
履歴書で基本情報を整えたら、いよいよ本丸の「職務経歴書」。
キャリアが長い40代・50代の薬剤師さんにとっては、「情報が多すぎてまとまらない…」「どこまで書けばいいの?」と悩む書類でもあります。
次回は、そんな“長いキャリアの職務経歴書”をどう整理し、伝えるかについてお話しします。
👉 薬剤師の職務経歴書、20年超キャリアはこうまとめる(準備中)
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